欧州委員会委員長ウルズラ・フォン・デア・ライエンと、EU外務・安全保障政策上級代表(外相に相当)ジョセップ・ボレルがキーウを訪問し、ゼレンシキー大統領と会談した

ブチャの虐殺の現場を視察

参考
バルト3国の国会議長たちがゼレンシキー大統領と会談
https://www.kyotounivfreedom.com/ukraine_timeline/tweet/20220325_4/
EU使節団がゼレンシキー大統領と会談するために列車でキーウに
https://www.kyotounivfreedom.com/ukraine_timeline/uncategorized/20220315_5/

【SatK】

ロシア、ベラルーシからEUへのトラック輸送は禁止に

「ジェチポスポリタ」 2022年4月8日付
https://logistyka.rp.pl/drogowy/art36043511-koniec-jazdy-na-zachod-dla-rosyjskich-i-bialoruskich-przewoznikow

EU理事会は、第5次の対ロシア制裁を決定した。ロシアとベラルーシのトラックは、EU領域内に入ることを禁止される。ただし、薬・医療用品、食糧(小麦を含む)、人道的な理由による輸送は制裁から除外される。
もしロシアが対抗措置としてEUのトラックがロシア領内に入ることを禁止すれば、EUの東の境界を越えるトラック輸送は、ほぼ完全にストップすることになる。

【SatK】

ロシア国内のアムネスティ・インタナショナルとヒューマン・ライツ・ウォッチは閉鎖に

「ジェチポスポリタ」のタイムラインより(2022年4月8日 22:24)

ロシア法務省は、ロシア国内で活動する15の国際機関や国際NGOの支部の登録を抹消すると発表した。登録を抹消される15の機関のなかには、アムネスティ・インタナショナルとヒューマン・ライツ・ウォッチが含まれる。ロシア国内のこれらの組織の事務所は閉鎖される。登録抹消の理由として、ロシア法務省側は、ロシアの国内法に対する違反を挙げている。

【SatK】

ロシアの独立系の新聞『ノーヴァヤ・ガゼータ』の編集者ドミトリー・ムラトフ(2021年、ノーベル平和賞を受賞)が、列車で移動中に襲われ、赤い塗料をかけられた

「ムラトフ、これは俺たちの兵士たちの分だ!」と襲撃者は叫んだという。

ロシアでは戦争を批判する言論が禁止されているため、『ノーヴァヤ・ガゼータ』は、ウクライナでの戦争が終わるまで活動を停止している。
https://www.kyotounivfreedom.com/ukraine_timeline/article/20220328_4/
https://www.kyotounivfreedom.com/ukraine_timeline/tweet/20220329_5/

【SatK】

Z字をつけた、ロシア、シベリアの都市イルクーツクのゴミ収集車

イルクーツクでは、死んだロシア軍兵士の家族は、ゴミ収集費の支払いが免除されるのだという。

【SatK】

路面にチョークで後ろ手に縛られた人の姿と「人を殺してはならない」の文字

ベラルーシ西部の都市フロドナで。

ベラルーシではあらゆる反戦活動が禁止されている。

【SatK】

ドンバスからの避難


ペットを連れて逃げようとする人も多い。
問題は、移動手段を見つけることだ。

【SatK】

「ブチャは、真の「偉大なるロシア文化」だ。ブルガーコフについてのおしゃべりは犯罪の共犯者になることだ」

ユーリー・アンドルホーヴィチ
「ブチャは、真の「偉大なるロシア文化」だ。ブルガーコフについてのおしゃべりは犯罪の共犯者になることだ」
「ガゼタ・ヴィボルチャ」 2022年4月6日付
https://wyborcza.pl/7,75410,28305098,andruchowycz-bucza-to-prawdziwa-wielka-rosyjska-kultura.html

ダブリンからウラジオストクまで広がる「共通の価値観」だって? チェーホフ? そしてもちろん、トルストイだと? あなたがたはばかか? あなたがたに心がないことは、私はすでに前から知っていた――ウクライナで最も重要な作家の1人は言う。

* * *

「すばらしき才能に満ちたドイツ国民、世界文化にルターとゲーテ、ニーチェとワグナー、カントとヘーゲルをもたらした哲学者と詩人たちの民族は、ヒトラーと彼のいちばんの側近たちの蛮行には責任がない、アウシュヴィッツ、マイダネク、ブーヘンヴァルト、ダッハウその他のホロコーストの徴候にも、ワルシャワやその他のヨーロッパの数十の都市を略奪して瓦礫の山と化したことにも、責任がない。今日では、ドイツ的なもののすべてを禁止し、ドイツ人に集団責任を負わせるべきだと主張するのは、病的なドイツ嫌いにとりつかれた者か、俗悪なプロパガンダをやる者だけである。偉大なドイツ文化――そのうちの一部分ははとり除いたり封じたりすることが求められるとしても――に対する公然たる攻撃は、野蛮な後進的態度、幼稚な、白か黒かの二項対立的な世界観の表明以外のなにものでもない。ドイツ人も、世界の他の諸国民に劣らず、ヒトラー政権の行動のために苦しんだのであり、この彼らにとって悲劇的な歴史の瞬間に、われわれの支援と連帯を他の誰よりも必要としているのである…」

私には無理だ。私には、たとえば1945年にこのような文章が書かれることは想像できない。ばかげているって? まったくそのとおり。危険だって? そうだ、考えられるかぎり。

この類のばかげて危険な文章を、1945年に、あるいはもっと後になっても、誰かがあえて発表したなどということを、私は聞いたことがない。それでは、なぜいま、2022年には、至るところからこの類のアピールが聞こえてくるのだ?

ウクライナ人の悲劇は、#BuchaMassacre(#ブチャの虐殺)というハッシュタグに縮約された。このタグを使うのはかんたんだ。それによって大きな犯罪を1つの、ただ1つの町に限定することができる。ウクライナ軍が次々に領土を解放していくにつれて、わが国にこのような「ブチャ」が他にもあることが知られ、これからも知られていくだろう。これらの場所のひとつひとつについて、それぞれを語るべきなのだ。ブチャの名前はいま声高に叫ばれているが、ここだけで起こったことではないのだ。

ブチャは(そして他のたくさんの「ブチャ」もすべて)、たまたま起きた残念な出来事でも「一部の兵士の行き過ぎ」でもない。それは、自分の国が起こした戦争によって出口のない状態におかれた「素朴なロシアの若者たち」がパニックを起こした結果でさえない。

これは、前もって計画され、組織的に実行されたロシア国家の政策の一部なのである。この政策の本質は、ウクライナ人を部分的に隷属させることであり、なによりもウクライナ人を根絶することである。

われわれは存在するべきではないのだ。この4,000万人の人口をもつヨーロッパの国民は、存在してはならないのだ。われわれの言語は存在するべきではないのだ。われわれの記憶は存在してはならないのだ。われわれは「非ナチ化」される――ウクライナ人全員、最後の1人にいたるまで。われわれは「非ウクライナ化」される――われわれは生命を奪われるのだ。

1週間前、イスタンブールでの交渉で、ロシアの役人は「キーウ方面での活動を縮小する」と約束した。このとき、いかなる「活動」のことを言っているのか、世界中の誰も思いつかなかった。ありふれた軍隊の動きや、ミサイルの発射や、空からの爆撃のことだろうと考えていた。「ありふれた」という言葉を私が使ったのは、40日間の戦争で、人びとは軍隊の動きに慣れてしまい、警報のサイレンの響きにも身震いしなくなっているからである。

だが、ロシア人の活動はそんなものではなかったことが、あきらかになった。この戦争の最初の日から、そしてそれは彼らが行なってきた他のいろいろな戦争でもすべてそうだったのだが、ロシア軍は民間人に対してこそ、最も効果的に攻撃してきたのだ。言いかえれば、こういうことだ。ロシア軍とは、きわめて多方面に分化した全国民的なテロ組織である。この組織は何十万というメンバーから成り、彼らは、限界を知らない残酷さだけでなく、他に例をみないサディズムを身につけている。ロシアはテロリスト国家である。痛みと、悲劇と、死をまき散らすこと――これがその使命である。「ロシアは独自の道を行く。」

以下は、その活動の例である。

射殺すること。たまたま歩いている人たちを。すべての人びとを。

死から逃れようとしている民間人の自動車を。

その車に乗っていたすべての人を、例外なく。女性も、子どもも。命あって生きている者はすべて――炎と金属によって。

爆弾を落とすこと。クラスター爆弾、白リン弾、その他禁じられているあらゆる爆弾を――人びとの頭のうえに。
病院に、劇場に、博物館に、図書館に、幼稚園に、爆弾を落とすこと。

集団を拷問し処刑すること――後頭部に弾を撃ちこむことによって。われわれ西ウクライナの以前の世代の人びとは、1939~41年に、このやり方を知っていた。後ろ手に縛られ、ひざまずいた犠牲者の後頭部への射撃は、われわれの土地にあったロシアの、ボリシェヴィキの監獄ではどこでも、ふつうのやり方だった。おっと、申し訳ない、「ふつうのやり方」は不適切な言い方だった。より正確に言えばこうだ――「日課となった仕事」だったのだ。

集団的に暴行すること。女性たちと子どもたちを。古来の本能的な悪の集団的な爆発だ。男を殺し、その妻を犯す。そのすべてを彼らの子どもの前でやる。

(ドストエフスキーさん、あなた、どこかで子どもの涙について書いておられましたっけ? それ、少しはロシア人のためになりましたか?)

ウクライナの市民を、占領された地域からロシアの奥地へ、集団的に強制移住させること。すべてが合致し、すべてが繰り返される。テロリストと人質の関係だ。

略奪。強奪。ロシアの兵士たちは組織的にウクライナ人の住居を破壊している――集合住宅でも、一戸建てでも。いたるところで。行き当たったものはなんでも略奪する――古着、靴、酒、装身具、香水、コンピューター、スマートフォン、ナイフ、フォーク…あとに残していくのは、粉砕した世界の残骸と、自分たちの排泄物の山だ。偉大なロシア文化の思い出として。

今朝がた、私は、彼らはたんなる略奪者にすぎない、そうあってほしい、という思いにとらわれた。つまり、いろいろあっても、彼らも人間だ、ということだ。悪い奴、下劣な奴ではあるが、しかし人間だ、と。しかし、われわれが目にしていることは、彼らが人の道を外れてしまっていることを証言している。ロシアの住民は効率よく自らを非人間化しているのだ。反世界になっているのだ。自発的に反人間に転化しつつある人類の一部なのだ。

最後のロシア人が「#ブチャの虐殺」の最後の血塗られたエピソードを終えてブチャを立ち去ったその同じ日に、ヨーロッパ議会のある党派の指導部が「ロシア国民に向けて」新たに声明を発表した。チェーホフとブルガーコフについて。そしてもちろんトルストイについて――この裏表ある怪物を抜かすわけにはいかないから。ダブリンから、もちろん、ウラジオストクまで広がる「共通の価値観」について。なぜ千島列島までと言わないのだ?

存在していないものについて、どうやって声明を発することができるのだ? 尊敬すべき党指導部のみなさん、あなたがたはばかか? あなたがたに心がないことは、私は以前から知っていた。

彼らは愚か者だと私は考えていた。しかし、そう考えるのを私はやめた。彼らはこの犯罪の共犯者だ。彼らが気にかけているのはただ一つのことだけだ――いかに下手人を免罪するか。「#ブチャの虐殺」への憤りは当然表明しなければならない、ただ、自分の憤りによってロシアを憤らせないようにしなければ。そうすることで、ひそかに、彼らはウクライナの抵抗を妨げているのだ。

その抵抗は、しかし、すでに40日以上続いている。敵の無力さは、不可避的に、断末魔に転化しつつある。

春が来る。ウクライナは続くだろう。

ポーランド語への翻訳:Maciej Piotrowski
記事のタイトルとリード文は「ガゼタ・ヴィボルチャ」編集部による。
ウクライナ語の原文はnovapolshcha.pl で発表された。

ユーリー・アンドルホーヴィチは、1960年生まれ。ウクライナの作家、詩人、翻訳家。歌手でもある。ウクライナ西部のイヴァーノ・フランキーウシク在住。
ロシア軍のウクライナ侵攻2日前のインタビューを、このタイムラインで以前、紹介した。
https://www.kyotounivfreedom.com/ukraine_timeline/interview/20220222/

ブチャの虐殺があきらかになってから書かれたこの文章につけ加える言葉を、訳者はもたない。

【SatK】

ロシアでは、ソ連と第三帝国と同一視すると処罰の対象に

「ジェチポスポリタ」 2022年4月6日付
https://www.rp.pl/swiat/art36024081-w-rosji-beda-kary-za-utozsamianie-zsrr-i-iii-rzeszy

ロシア国家院(ロシア連邦議会の下院)は、第二次世界大戦中のソ連とドイツの役割を公共の場で同一視したり、「ヨーロッパ諸国の解放におけるソ連の人道的使命」を否定したりすることに対して刑罰を科す法案を採択した。

2月、国家院の立法委員会は、ソ連を第三帝国と比較することに対して最大15日間の拘束あるいは1,000~100,000ルーブルの罰金を科すような法改正を提案した。水曜日(4月6日)、ロシア連邦議会下院は、この法案を採択した。

ポーランドでは、第二次世界大戦の始まりは、1939年8月23日の独ソ不可侵条約に付随する秘密議定書にもとづいて、9月1日にドイツ軍が西から、同月17日にソ連軍が東からポーランドに侵攻した状況から説明される。ドイツ占領下でも、ソ連占領下でも、強制移住、強制収容所への移送と強制労働、思想・言論弾圧などにより、軍人・兵士だけでなく、一般市民を含む多くのポーランド人が犠牲となった。カティンの森事件(1940年4月)は、ソ連が占領・併合した地域でおきた虐殺事件である。

独ソ不可侵条約の秘密議定書では、バルト諸国(エストニア、ラトヴィア、リトアニア、フィンランド)、ベッサラビア(ルーマニア東部)はソ連の勢力圏に入ることも規定されていた。この規定にもとづいてバルト三国には1939年秋からソ連軍が駐留し、40年にはソ連に併合された。フィンランドはソ連の侵略に抵抗し、多くの犠牲を出しながら独立を守った(ソ連・フィンランド戦争、1939年11月~40年3月、41年6月~44年9月)。

ロシアのいう「大祖国戦争」とは、1941年6月に独ソ戦が始まってから後の段階の、ドイツをはじめとするヨーロッパの枢軸国諸国軍とソ連軍との間の戦いを指すのであって、第二次世界大戦の全体を含むものではない。
今回の法改正によって、ロシア国内の公共の場で、バルト諸国やポーランドで広く共有されている第二次世界大戦観を提示すると、違法行為として罰せられる可能性がでてきた。

【SatK】

ポーランド、ワルシャワ、ロシア大使館前の歩道にブチャの虐殺の写真を並べて抗議

ロシア大使館の柵にくくりつけると大使館の職員によって撤去されるので、意図的に大使館の敷地外の歩道に並べている。

次元が違うが、京都大学のタテカン問題を連想してしまった。タテカンは大学の石垣に立てかけずに歩道においても撤去されます(泣)

【SatK】

爆撃の続くハルキウの動物園からライオン、トラが無事に避難

爆撃の続くハルキウの動物園からライオン、トラが無事に避難した。明日はクマが安全な場所に移される予定。

砲撃によって動物園の施設が破壊され、園長は、このままでは猛獣の安楽死を考えざるをえないとSNSで発信していた。

【SatK】

リトアニア、ヴィリニュス、ロシア大使館前の池が血の色に

ウクライナでの虐殺に対する抗議の表現。ロンドン・オリンピック(2012年)100m平泳ぎの金メダリスト、ルータ・メイルティーテが血の色に染まった池で泳いだ。

「環境にとって安全な染料」を使ったそうです。

【SatK】