プシェヴォドゥフの爆発の後に、なぜ私たちは平静を保たねばならないのか

執筆:ミハウ・シュウジンスキMichał Szułdrzyński
『ジェチポスポリタ』2022年11月15日付 現地時間23:18発
https://www.rp.pl/komentarze/art37422581-michal-szuldrzynski-dlaczego-musimy-zachowac-spokoj-po-wybuchach-w-przewodowie

ルブリン県における爆発と2名の死亡は、大きなテストである。ポーランドの政権にとって、政治家たちにとって、情報機関にとって、メディアにとって、そして世論にとって。ロシア側は、すべてを詳しく観察し、そこから結論を引き出すだろう。

プシェヴォドゥフでの爆発の第一報が入った瞬間から、多くの専門家とコメンテーターが、平静と忍耐を保つように、と繰り返し呼びかけている。なぜそのような態度がこれほど重要なのか、説明しておくべきであろう。この点からみれば、この砲弾がポーランドを狙ったものなのか、的を外れたミサイルがたまたまポーランド領内に落ちたのか、はたまた、ウクライナ軍によって迎撃されたロシアのミサイルの破片が落ちたのか、といったことによって、さほど大きな違いは生じない。私たちが確実に知っていることは何もない。私たちが知っていることは、ロシアがウクライナに大規模な攻撃を行なった日に、ポーランドで爆発が生じた、ということだけだ。

他方で、確実なのは、ロシア側が私たちの反応を注意深く追っていることだ。彼らは、軍がどのように動くか、国家がどのように機能するか、世論がどのように反応するかを観察している。誰が冷静さを失うか、誰が挑発に成功するか、そして誰が平静さを保つか、を。そして、疑いなく、彼らはそこから結論を引き出すだろう。もしこうした出来事が私たちの国内の状況を不安定にするために役にたつと認めたならば、クレムリンは、将来の行動マニュアルにそのことを書き込むだろう。もしポーランドとポーランド人が冷静さを保つことができれば、彼らは、こうした出来事は自分たちにいかなる利益ももたらさないことを知るだろう。

西側全体がどのように反応するかを、ロシア側が観察していることも、まちがいない。同盟諸国はどのように反応するか、NATOは、そしてとりわけアメリカはどのように反応するか。最終的には、ポーランド、西側、NATO、国連を含めて、すべての関係者が、この状況とそれに対する反応から結論を引き出すであろう。しかし、そのためにはしばらく時間がかかる。さしあたっては、専門家たちの助言を心にとめて、平静さを保つことが重要だ。たとえ、プシェヴォドゥフで爆発が起こってからこれだけの時間がたってなお、じっさいになにが起こったのかについて、これほどわずかなことしか知らないことが私たちを苛立たせるとしても。

ミハウ・シュウジンスキは、新聞記者・ジャーナリスト。2016年から『ジェチポスポリタ』紙の副編集長。1980年生まれ。ヤギェウォ大学哲学科卒。

【SatK】