この勉強会は、京都大学の学生・教職員だけでなく、市民にも開かれた「ひろば」として開催されます。
私たちが日常的に利用するインターネット空間は、特定の人たちを傷つける表現や、歴史上の出来事を根拠なく否定する言説で溢れています。そうした言説はSNSをとおしてさらに広い範囲に流布し、街頭でのヘイトスピーチとして声高に叫ばれることも珍しいことではなくなってきました。ひとを傷つける表現に抗議し、事実に反する言論を厳しく批判してきた市民や研究者は少なくありませんが、ヘイトスピーチやフェイクニュースはいっこうに減少せず、むしろ増殖しているようにみえます。
歴史を否定し歪曲するような言説は、どのようなところから生み出されてくるのでしょうか。私たちは、このような言説と、どのように向き合うべきなのでしょうか。
今回は、吉田寮祭の企画として「ひろば 本を読む会」を開催します。京都大学当局の提示した「基本方針」によってその自治が脅かされている京都大学吉田寮を会場として、今日の言論の状況について考えます。
日時:2018年6月6日(水)19:00~21:00
会場:京都大学 吉田寮新棟 地下会議室
※キャンパスマップ
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/access/campus/yoshida/map6r_ys.html
(東大路通から、94番と97番のあいだの入口を東に入ったところにあります。)
テキスト:
倉橋耕平『歴史修正主義とサブカルチャー――90年代保守言説のメディア文化』(青弓社、2018年2月刊)
※テキストは、参加者各自でご用意ください。
講師はたてず、専門家はいない、という前提で、各自が自分の読み方にもとづいて、感じたこと、思ったこと、考えたことを述べ合い、互いに耳をかたむけ合う、そんな集まりです。すでに「ひろば」を体験された方も、はじめての方も、どうぞご遠慮なくご参加ください。